【詩】詩人と死人

芸能人がいくら美味いものを食ってるところを見せられても俺の欲望は満たされない

 

芸能人の大豪邸をいくら隅々まで見せられて、調度品に関していちいち細かな説明をされたところで俺の欲望は満たされない

 

いくらいい女を見てマスかいても俺の欲望は膨れるばかり

 

 

果てしない欲望の裾野は広がるばかり

 

一日が終わるのを恐れている

 

昨日と一体何が変わった

 

アルバムの中は覗きたくない

 

死ぬ間際に見ると心に決めている

 

 

もうかれこれ数年見たくない桜の花を見てる

 

春を素直に喜べない

 

菜の花はまだいい

あれは食えるから

 

今日も睡魔に襲われ仕方なく眠る

 

 

やり直すなんて女々しい事は言いたくない

 

俺は山の中を駆け巡り喉が渇いて飲む水の旨さを知ってる

 

それだけが唯一の希望だ

 

悪循環に横槍を刺して悪足掻きしてやる

 

俺はまだ生きてる

 

俺はまだ